Green Library

心の糧になる植物の本コレクション

草花との新しい関係が始まる予感「& Flowers 花と緑を愛でる」

新年、明けましておめでとうございます!

新しい年が始まると、何か新しいことをはじめたくなります。

もし、それが日々の暮らしのグリーンだったら、ヒントを与えてくれるのが「& Flowers 花と緑を愛でる」。

より良き日々のための案内書、&Premiumの特別編集合本です。

花の飾り方

タイトルの「花と緑を愛でる」。

一番身近ですぐに試せるのは、お花を飾るではないでしょうか。

部屋にお花を飾ると空気が変わる!気がします。

モノにはない生命のエネルギーの賜物かも。

お花の飾り方、実は人さまざま。

& Flowersには、ライター、料理家、デザイナーなどいろいろな職種の人たちのふだんの花の飾り方が美しい写真とともに紹介されています。

いつものお花のハッとするような生け方、意外な花器との組み合わせ、今まで知らなかったお花やその花屋さん。

大ぶりのアケビの籠に、勢いよく活けられたユキヤナギが心に残りました。

心地よい刺激をうけて、思わずお花を飾りたくなります。

花や緑を愛でる達人の逸話

ターシャ・テューダージョージア・オキーフ、ジェフリー・バワ。

植物との深い関わりが人生に織り込まれた達人たちの紹介記事も面白い。

ターシャ・テューダー

絵本作家のターシャ・テューダー

A3より横幅の広い見開きページにターシャの庭が広がります。

印刷のきれいな大型本の醍醐味です。

シンボルツリーのクラブアップルは花盛り。

ワスレナグサの青色、イワナズナの黄色、スイセンの白色が緑に映えます。

ターシャの庭づくりについて、彼女の翻訳を多数手がけた食野雅子さんの言葉が添えられていました。

初めて買った花は3か所に植えて様子をみるし、違うな、と思ったらどんどん植え替えていく。天候や野生動物による被害にあっても、そんなものと達観しているんです。

この本で、山梨県に「ターシャミュージアム ジャパン」があることを知りました。いつか行ってみたいです。

大隈重信

「花を贈る」ということ、と題されたエピソード6つのうちの一つに、早稲田大学創設者の大隈重信の名がありました。

大隈重信は自分の邸宅の横に大きな温室を作り、客人をもてなしたといいます。そこに女性が訪れると花をプレゼントした。1916年に来日した女性飛行家キャサリン・スティンソンが手にブーケを持った写真も残っています。

花のクロノジスト、松山誠さんのコメントでした。大隈が園芸熱にかかっていたとは知りませんでしたが、粋な御仁だったのですね。「花を愛する人に悪人はいない」が口癖だったそうです。

おわりに

他にも、&Flowersには、植物のお役立ち情報「植物をダメにしがちな人が、やらかしそうなこと」がまとめてあります。高知県が目的地の花と緑を愛でる旅、新しい切り口の盆栽や、ちょっとやってみたくなる植物標本など、楽しみのつまった1冊です。

<参考資料>大隈重信って結局何者? 我が輩のことをもっと知ってほしいのである – 早稲田ウィークリー (waseda.jp)